電気のお役立ち情報

電気の豆知識

接地工事編

漏電遮断器と接地

漏電による感電や火災の発生を防止するためには、漏電遮断器の取り付けが効果的だということはよく知られています。人間の身体に電流が流れると、火傷や心臓の機能が停止して死に至るような災害が発生する恐れがあります。この障害の程度は、身体を流れる電流が大きいほど、流れている時間が長いほど、危険度が高くなります。

一般に、低圧の電気で感電した場合、身体を流れる電流(ミリアンペア)×時間(秒)が30以内、つまり30ミリアンペア・秒以内であれば、人体に致命的な障害を及ぼすことがないといわれています。 感電による災害を防止する目的の漏電遮断器には、30ミリアンペア以下で0.1秒以内に電気をとめる高感度、高速形のものが使用されます。しかし、これによって、必ずしも人体に流れる電流が30ミリアンペア以内に抑えられるということではありません。

身体を流れる電流(ミリアンペア)x流れた時間(秒)が30を超えると人体に致命的な障害を及ぼす。

電気機器の故障状態や触れている人体の状態による電気的な条件が悪い場合には、200ミリアンペアを超える電流が、最大0.1秒間は身体を流れることが予想され、瞬間的に相当強いショックを受けることが考えられます。つまり、感電することは避けられないが、漏電遮断器を取り付けることによって、速やかに電気がとまるので感電による災害は防ぐことができるということです。

一方、接地工事には、その目的の1つとして「漏電遮断器や漏電警報器などを確実に動作させる」という働きがあります。これは、電気機器の金属製外箱に接地が施してあれば、漏電が起こったときに、電流が大地へ流れるため漏電遮断器が確実に動作します。また、漏電した機器に触れた場合でも大部分の漏れ電流は接地線を通って大地へ流れるので、感電の程度が軽減されます。

接地工事・関連コンテンツ
漏電漏電遮断器・関連コンテンツ