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暮らしの中の電気知識

    基礎編 交流について

交流とは

流れる方向が時間毎に反転する電流のことで、交流発電機により作られます。
電圧や電流方向が常に変化するため理論的には難しいですが、直流よりも使いやすいため、広く用いられています。
モーターを回す場合、直流モーターではブラシがあるため長期間使用すると汚れが出たり摩耗したりしますが、交流モーターは小型でも強力で制御しやすく、回転部分にブラシがないためメンテナンス性も良いのです。
また、発電についても、自転車の前照灯を点けるための発電機(ダイナモ発電機)のように簡単なもので済み、作りやすくなります。

単相交流

ご家庭で電力会社から電気を購入している場合、その多くが単相二線式・単相三線式です。
30Aを越えて契約する場合、引き込み線は単相三線式になります。それ以下の場合でも、現在は特別な事情が無い限り、単相三線式で配線されます。

単相2線式
100Vの電気だけ使えます。

二本一組の引き込み線で引き込まれる単相交流のことで、専門家は、「単二」と略して呼びますが、乾電池のそれとは無関係です。
1980年代より以前の設置で、かつ30A以下の契約(動力電力を除く)で多く使用されています。
分電盤のアンペアブレーカーへ引き込まれた線の色が、黒と白の二色だけの場合、この単相二線式であると判断できます。
通常、単相二線式だと、100V固定でかつ30Aまでが利用できますが、40A以上を利用したいという場合は、通常は単相三線式になります。

単相2線式100Vの配線図

単相3線式
100Vと200Vのどちらの電気も使えます。

三本一組の引き込み線で引き込まれる単相交流のことで、専門家は、「単三」と略して呼びますが、乾電池のそれとは無関係です。
日本では、1980年代以降の家屋であるか、または既に40A以上の契約(従量電灯Bの場合)では、このタイプとなります。
分電盤のアンペアブレーカーへ引き込まれた線の色が、黒と白と赤の三色の場合、この単相三線式であると判断できます。また、外の電力量計に赤帯で白く「単3」と書かれていれば、単相三線式であると判断できます。
引き込み線の白線は中性線と呼ばれ、これは電柱上のトランスの部分で対地アースされており、黒‐白の間に対地電圧100V、赤‐白の間に100V、そして赤‐黒の間に200Vの電圧がかかっています。
このため、3本の線を組み合わせることで100Vまたは200Vが得られ、かつ60Aまでが利用できるようになります。

単相3線式100V/200Vの配線図