当協会について当協会について

技術開発

高圧絶縁診断機能付き区分開閉器制御装置(スマートUGS/UAS)

設備の経年劣化等による地絡の予兆を検知し事故の未然防止を図るため、微小な地絡電流を検出し警報を発する装置です。

1. 背景・目的
地絡電流抑制装置

(1) 高圧電気の停電事故については、毎年、保守不備の自然劣化によるものが発生しており、例えば設備機器の経年劣化や雨水侵入などによる絶縁低下に起因する地絡事故が多くみられますが、これらの事故は予兆を捉えられると推定されています。

(2) 本装置は、地絡事故の発生前に設備点検やメンテナンスを行い事故発生の未然防止が図られるよう、地絡事故に対する予兆検知を可能とするものです。

2. 装置の概要

(1) 高圧地中受電点に絶縁監視機能搭載地中線用GR付高圧交流負荷開閉器(UGS/UAS)を設置し、内蔵されている零相変流器や零相変圧器等を活用してSOG制御装置(過電流ロック機能付き地絡継電器)に絶縁監視機能を搭載し地絡遮断電流(数百mA)よりも小さい地絡電流(数mA)を検出することにより、絶縁低下又は放電性の微地絡の予兆を検知して警報を発する機能を有しています。

(2) 検出範囲は、UGS/UAS内部のZCT以降、引込高圧ケーブル、キュービクル内の高圧機器(遮断器、開閉器、変圧器、コンデンサなど)の高圧側の全域です。

(3) これにより、需要家設備を常時監視し、地絡事故発生まで十分な時間的猶予のある段階で事故の予兆を検出し、設備管理者に警報を出力することが可能となります。