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電気の豆知識

高圧設備編

高圧ケーブルの水トリー現象

一般に自家用電気設備では、高圧の電気を構内に引き込むための高圧ケーブルとして架橋ポリエチレンケーブル(CVケーブルなど)が使用されています。この高圧ケーブルの絶縁に使われる架橋ポリエチレンなどに、水と電界の関係で小さな亀裂が発生し樹枝(tree)状に成長する現象を「水トリー」と呼びます。
水トリーには、内部の導体から発生する内導水トリーと外部の半導電層から発生する外導水トリー、絶縁物中に製造過程でできる微小のすき間や混入異物から発生するボウタイ状水トリーと呼ばれるものがあります。

この中で、内導水トリーと外導水トリーは、特にケーブルの絶縁性能を大きく低下させ絶縁破壊事故の原因となっています。なお、この現象は、昭和51年以前に製造されたものに多く発生する傾向があります。
そこで、自家用波及事故防止対策として、昭和51年以前に製造された高圧ケーブルを使用されているお客さまには、こうした現状をお知らせして、波及事故が起きる前にケーブルを取り替えていただくようお願いしております。

※実際に水トリーが発生したケーブルの断面(白い部分が水トリー)

高圧CVケーブルの水トリー劣化診断を行っています

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