当協会概要電気のお役立ち情報

電気の豆知識

分電盤編

ヒューズが切れたら

カバー付きナイフスイッチなどのヒューズが切れた(安全装置として役目を果たした)場合の対処方法について説明します。
まず、大切なことは、新しいヒューズに取り替える前に切れた原因を確かめることです。どこかに異常があるはずですから、その部分を直してからでないと、新しいヒューズに取り替えてもまた切れてしまうことになります。
ヒューズが切れた時の一般的な状態と、その処置は次の通りです。

適正なヒューズが正しく取り付けられていた場合

(1)使いすぎ

一般に「過負荷」と呼ばれる例で、機械の定格電流や電線の許容電流をある程度超過し、継続的に電流が流れた場合では、ヒューズは中央部分から溶断します。(図1)
使っていた電気機器の定格電流を調べ、ヒューズの定格電流以下で使用するようにします。必要なものに対しては、別に回路を増設します。

(2)ショート(短路)

コードや機器の内部などの故障によるショートで、稀に火花や大きな音を伴うことがあります。ヒューズがガス状になって跡形なく飛散し周囲が黒く汚れます。(図2)
音や火花により、また、どのような機器を操作した時に切れたかなどから判断し、原因と思われるもの(個所)を取り外しまたは修理します。

ヒューズ自体が不良の場合

稀な例ですがツメとヒューズとのハンダ付けが離れた場合で、よく注意して観察すると分かります。(図3)
この場合は、ヒューズを新しいものに取り替えましょう。

ヒューズを取付ける際のネジ止めが不十分な場合

接触面の電気抵抗が増えて高温となり、その影響でヒューズが切れることがあります。この場合は、ツメは勿論、端子金物やネジ類が熱のために変色し電気が通りにくくなっています。(図4)

以上のような状態が発生した場合は次のような処置が必要です。
端子金物の表面の汚れや荒れを布、やすりなどで磨いた後、新しいヒューズを取り付けます。ネジ山が焼け付いたり、溶けている場合には、電気工事業者など専門家に修理を依頼しましょう。