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電気事故事例集

雨漏り調査中の感電負傷事故

事故発生の事業所の概要
  • 受電電圧:6.6kV
  • 受電電力:245kW
  • 業種:貸ビル
  • 主任技術者選任形態:外部委託
被害状況等
  • 事故発生電気工作物:高圧コンデンサ用高圧負荷開閉器(6kV)
  • 被災者:作業者、67歳、男性、資格なし、作業経験年数20年以上
  • 感電負傷【前頭部(額)、左手ひじ火傷】
事故の状況

設置者から雨漏りの改修要請があり、工務店の作業者2名(A,B)が当該ビルに来所し、雨漏りの調査を実施していた。作業者A(被災者)はキュービクルの基礎部分が雨漏りの原因と考え、前日より設置者から借用していたキュービクルの鍵にて開錠し、作業者Bと手分けをしてキュービクル内の底面の清掃及び調査を行った。被災者はキュービクル内を清掃していたところ、高圧コンデンサ用高圧負荷開閉器(LBS)の2次側赤相端子部に頭部が接触し感電した。
(被災者の服装:作業服上下、無帽(タオルで鉢巻き)、軍手)

事故原因
  • 被災者の服装は、作業服上下、無帽(タオルで鉢巻き)、軍手だった。
  • キュービクルの鍵を貸し出すことを電気保安法人に連絡・相談しなかった。
  • 電気設備担当者以外のものが昨日より借用してあった鍵でキュービクルを開錠し、充電中のキュービクル内の清掃を行った。
  • 電気に関する安全意識が低かった。
再発防止対策
  • 電気用ヘルメット、ゴム手袋を着用する。
  • 電気設備の工事等の計画があるときは、事前に電気保安法人に連絡する。
  • キュービクルの鍵を貸し出すときは、電気保安法人に連絡して、指示を仰ぐこととする。
  • 保安規程に基づき職員を対象に電気保安法人による安全講習会を実施し、電気に関する安全意識の向上を図る。